社会学部は楽しい?授業・ゼミ・卒論の様子と「あるある」

社会学部は楽しいのかを、授業・ゼミ・卒論の様子とあるあるから紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が文部科学省・日本学術会議などの公的機関と各大学の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。学部・学科の構成や入試方式は年度によって変わるため、最新の情報は各大学の公式サイトで確認してください。

「社会学部は楽しいって聞くけど本当?」「どんな授業があるのか想像できない」と気になっている方も多いはずです。

結論から言うと、社会学部が楽しいと感じやすいのは、身近な出来事を自分で調べて「そういうことか」と分かる瞬間が多いからです。ただ、統計やレポートなど、苦労しやすい所もあります。

この記事を読むと、社会学部の4年間の授業の様子と、楽しさと苦労の両方が具体的に分かります。

目次

社会学部は楽しい?先に結論から

先に結論

社会学部の楽しさは「自分の疑問をテーマにできること」にあります。家族、SNS、ファッション、地域など、身近な話題がそのまま授業や卒論の題材になるんです。

『大学の勉強って、難しい本を読むだけで楽しくなさそう』と思っていませんか。

社会学部の場合、勉強の題材が自分の生活のすぐそばにあります。日本学術会議の参照基準も、社会学の対象を「人々の生活が織りなされる場」と説明しています。

例えば、目白大学の社会学部社会情報学科は、研究テーマの例として「SNSによるコミュニケーション」「恋愛の社会心理」「衣服と流行」を挙げています。どれも高校生の毎日とつながっている話題ですよね。

楽しさの種類は人によって違う

ひと口に「楽しい」と言っても、何を楽しいと感じるかは人それぞれです。社会学部で感じやすい楽しさを、3つに分けてみました。

楽しさの種類どんな場面?こんな人が感じやすい
分かる楽しさ当たり前だと思っていたことの理由が分かる「なんで?」が口ぐせの人
調べる楽しさアンケートやインタビューで自分だけのデータが集まる人の話を聞くのが好きな人
作る楽しさ調べた結果を発表や映像、冊子にまとめる何かを形にするのが好きな人

3つのうち1つでもピンときたら、社会学部で楽しめる場面はきっとあります。逆に「答えが1つに決まる問題を解くのが好き」という人は、少し物足りなく感じるかもしれません。

社会学部そのものについては、社会学部とは?何を学ぶ学部かで詳しく紹介しています。

「楽しい」を4つの段階に分けてみる

観点を変えると

社会学部の4年間は、講義、社会調査実習、ゼミ、卒業論文の4つの段階で見ると分かりやすくなります。段階ごとに、楽しさの中身も、つまずきやすい所も変わります。

『結局、社会学部って毎日何をしているの?』と思いますよね。

参照基準は、社会学部・社会学科の学び方として、講義・演習・社会調査実習・卒業論文を挙げています。この4つを、高校生向けに表にしました。

段階主にすること楽しさを感じやすい所つまずきやすい所
講義(概論など)社会学の基本の考え方や理論を聞く身近な現象に名前と理由がつく抽象的な言葉に慣れるまで時間がかかる
社会調査実習調査の設計から報告書づくりまでを体験する自分たちだけのデータが集まる集計や統計の作業が多い
ゼミ(演習)少人数で文献を読み、発表し、話し合う仲間と意見をぶつけ合える発表の準備に時間がかかる
卒業論文自分で見つけたテーマを調べてまとめる4年間の関心を形にできるテーマを決めるまでに迷う
社会学部の4年間を講義・社会調査実習・ゼミ・卒業論文の4段階に分け、楽しさとつまずきを並べた図解

講義:身近なことに名前がつく

1・2年次は、社会学の基本を学ぶ講義が中心になることが多いです。例えば立教大学の社会学科では、1・2年次に「社会学原論」「社会調査法」などの基礎科目を学びます。

講義の楽しさは、ふだん何となく感じていたことに説明がつく瞬間です。「流行りの服がみんな似てくるのはなぜ?」といった疑問に、社会学の考え方で答えが見えてきます。

社会調査実習:教室の外へ出る

社会調査実習は、参照基準によると、調査の設計から報告書の作成まで、社会調査の全過程を体験的に学ぶ授業です。

大東文化大学の社会学部では、山形県鶴岡市で現地調査を行い、農村地域の現状と課題を調べる実習が紹介されています。教室を出て、実際に地域の人の話を聞く経験ができるんです。

調べ方には大きく2つあります。参照基準の説明をもとに、違いを表にしました。

調べ方どうやって調べる?楽しさを感じやすい人
量的調査調査票(アンケート)を使って、多くの人から答えを集める数字で全体の傾向をつかむのが好きな人
質的調査インタビューや観察で、少数の人から深く話を聞く一人ひとりの話にじっくり耳を傾けたい人

現場に出て行う実地調査は、フィールドワークと呼ばれます。明治学院大学の社会学科のように「フィールドワーク主義」をうたい、1年次から社会調査の方法と倫理を学ぶ大学もあります。

ゼミ:少人数で話し合う

ゼミは、少人数で文献を読んだり、発表したり、話し合ったりする授業です。大学によっては1年次から少人数の授業があります。

例えば大東文化大学の社会学部は、1年次の導入ゼミから卒業論文まで、4年間少人数のゼミに所属すると説明しています。中央大学の社会学専攻も、1学年3クラス(1クラス約30人)に担任教員がつく仕組みです。

卒業論文:自分のテーマを形にする

参照基準は、卒業論文を「とくに重要な位置をしめる」としつつ、必修ではない場合もあると書いています。大きな特徴は、学生自らがテーマを見つけて書けることです。

4年間で育ててきた「なぜ?」を、1本の論文にまとめる作業です。大変ですが、書き終えた時の達成感は大きいはずです。

段階ごとに、楽しさを感じやすい人

4つの段階のうち、どこで一番楽しさを感じるかは人によって違います。自分がどのタイプに近いか、見てみてください。

段階楽しさを感じやすい人の特徴
講義本や話から新しい考え方を知るのが好き
社会調査実習外に出て、知らない人と話すのが苦にならない
ゼミ人前で意見を言ったり、議論したりするのが好き
卒業論文1つのことをコツコツ調べ続けられる

全部に当てはまる必要はありません。1つでも「ここは楽しめそう」と思える段階があれば、4年間の中で得意な場面を作れます。

ゼミや卒論ではどんなテーマを扱う?公式サイトの例

先に結論

大学の公式サイトには、ゼミや卒論のテーマ例が載っています。SNS、アニメ、ファッション、働き方、まちづくりなど、高校生にもなじみのある題材がたくさんあります。

『社会学の卒論って、堅いテーマばかりなんでしょ?』と思う方もいるはずです。

実際に公式サイトで紹介されているテーマを見てみると、イメージが変わるかもしれません。

大学・学科公式サイトに載っているテーマの例
中央大学 社会情報学専攻(卒論)「自撮りする女子たち」(SNSにおける承認欲求の実態)、動画投稿サイトのコメント欄に寄せられるコメントの分析
中央大学 社会学専攻(卒論)日本における人レンタルサービスの増加から見る人間関係の変化
大手前大学 メディア・社会学専攻「アニメ聖地巡礼(舞台探訪)」におけるファンの役割、「量産型女子」の価値観の研究
目白大学 社会情報学科ヒット商品と消費者心理、災害時の支援と情報、ファッションブランド戦略
明治学院大学 社会学科(ゼミ)働くことの社会学、メディア史から読む現代のしくみ、環境と地域社会

どうでしょう。「これなら調べてみたい」と思えるテーマが1つはあったのではないでしょうか。

授業で「作る」こともある

社会学部では、調べるだけでなく、作る授業がある大学もあります。

大東文化大学の社会学部には、ドラマ、ドキュメンタリー、ポッドキャスト、イベントなどを学生自身で企画・制作するゼミがあります。大手前大学では、フリーペーパーの制作や、街歩きマップづくりの取り組みが紹介されています。

浦和大学の現代社会学科には、「ファッションとメイクの社会学」「テーマパーク論」「フードビジネス」といった科目もあります。授業名を見るだけでも、楽しそうな雰囲気が伝わってきますよね。

学べるテーマをもっと知りたい方は、社会学部で学べるテーマも読んでみてください。

社会学部あるある:学びの中身から起こりやすいこと

先に結論

社会学部で学んでいると、ものの見方そのものが少しずつ変わっていきます。ここでは、授業の中身から起こりやすい「社会学部あるある」を紹介します。

社会学部あるあるには、どんなものがあるのか気になりますよね。

ここで挙げるのは、在学生の声ではなく、社会学部の授業の中身から考えて起こりやすいことです。授業の様子をイメージする手がかりにしてみてください。

社会学部あるある
  • ニュースやSNSを見て「これ、ゼミのテーマになりそう」と考えてしまう
  • アンケートに答える時、質問の作り方が気になってしまう
  • 「社会学部って何を勉強してるの?」と聞かれて、説明に迷う
  • 文系なのに、統計の授業でデータと向き合うことになる
  • 友達との雑談が、そのままレポートのヒントになる
  • 調べたいことが多すぎて、卒論のテーマがなかなか決まらない

「何を勉強してるの?」と聞かれた時の答え方

社会学部はテーマが広いので、ひと言で説明しにくいのはよくあることです。例えば、こんなふうに答えると伝わりやすいですよ。

「身近なことを、アンケートやインタビューで調べて、なぜそうなるかを考える学部だよ」
「へえ、例えばどんなこと?」
「SNSで人間関係がどう変わったか、とかかな」

自分のテーマを一文で言えるようになると、面接や就職活動でも話しやすくなります。

アンケートの見え方が変わる

社会調査の授業では、質問の作り方や聞く順番で答えが変わることを学びます。そのため、街で見かけるアンケートの質問文が、つい気になるようになる人もいるはずです。

これは、調査を「作る側」の目線が身についた証拠です。社会調査士の標準カリキュラムにも、調査設計と実施方法を学ぶ科目が入っています。

苦労しやすい所と乗り越え方

先に結論

社会学部で苦労しやすいのは、統計、レポート、卒論のテーマ決めの3つです。どれも「早めに慣れる」と「人に聞く」で乗り越えやすくなります。

『楽しいだけじゃないなら、何が大変なのか先に知っておきたい』という方もいますよね。

社会学部で苦労しやすい所と、乗り越え方を表にしました。

苦労しやすい所なぜ大変?乗り越え方
統計アンケートの集計や分析で数字を扱う授業の最初の数回で、表とグラフの読み方を確実に押さえる
レポート自分の意見を根拠つきで書く必要がある主張、根拠、反対の意見への答え、の順で書く型を作る
卒論のテーマ決め関心が広く、1つに絞れない3年次のうちに「気になったこと」をメモにためておく
調査の段取り依頼や日程の調整など、人とのやり取りが多いゼミの先輩や先生に、早めに相談する

統計は「文系だから無理」ではない

社会調査士の標準カリキュラムには、「社会調査に必要な統計学に関する科目」が入っています。ほかに、多変量解析か質的な分析のどちらかを選ぶ仕組みもあります。

統計と聞くと身構えますよね。ただ、目的は計算の速さではなく、データから何が言えるかを考えることです。高校で習う表やグラフの読み方を、入学前に見直しておくと安心です。

よくある失敗

「社会学部は数学を使わない」と思い込んで入学し、統計の授業で戸惑う人もいます。オープンキャンパスで時間割の例を見せてもらい、統計やデータ分析の授業が何年次にあるかを確かめておきましょう。

レポートは「型」を決めると書きやすい

『レポートって、何をどう書けばいいのか分からない』という声はよく聞きます。社会学部のレポートは、感想ではなく根拠のある意見を書くのが基本です。

例えば「SNSは人間関係を薄くしたか」というテーマなら、次のような順番で組み立てられます。

  1. 主張:SNSは人間関係を薄くしたのではなく、つながり方を変えた
  2. 根拠:授業で学んだ考え方や、自分で集めたアンケートの結果
  3. 反対の意見:直接会う時間が減った、という見方もある
  4. 答え:それでも、会う相手を選びやすくなった面がある

この型を一度作っておくと、どの授業のレポートにも使い回せます。参照基準が挙げる「根拠を持った論理的な主張をして人を説得する能力」も、こうした練習で育っていくんです。

卒論のテーマ決めを楽にする手順

卒論のテーマは、いきなり決めようとすると迷います。次の手順で少しずつ絞ってみてください。

卒論のテーマを絞る手順
  1. 授業やニュースで「気になったこと」をメモにためておく
  2. メモを見返して、何度も出てくる話題を3つ選ぶ
  3. それぞれ「誰に、何を聞けば分かるか」を書き出す
  4. 調べられそうなものを1つ選び、ゼミで相談する
社会学部で苦労しやすい統計・レポート・卒論のテーマ決めと、その乗り越え方をまとめた図解

社会学部の楽しさについてよくある相談

先に結論

「やりたいことがないけど楽しめる?」「ほかの学部と比べて楽しい?」という相談が多いです。楽しさは学部名より、授業の形と自分の好みの相性で決まります。

社会学部を考える高校生からよく聞く相談に、要点をしぼって答えます。

相談1: したいことが特にない。社会学部なら楽しく通える?

『やりたいことがないまま大学に行っていいのかな』と不安になりますよね。

社会学部は、入学後に関心を見つけやすい学部の1つです。テーマが広く、講義を聞きながら「これは面白い」と思える話題に出会える機会が多いからです。

ただ、受け身のままだと、どの授業も同じに見えてしまいます。1年次のうちに、少しでも気になった授業のテーマをメモしておくと、ゼミ選びで迷いにくくなります。

相談2: 法学部は楽しくないと聞く。社会学部のほうが楽しい?

楽しさは学部の良し悪しではなく、授業の形との相性で決まります。

社会学部は、調査や話し合いで答えを探す授業が多いのが特徴です。法律の条文や判例を読み解くのが好きな人にとっては、法学部の授業のほうが楽しいこともあります。迷っている方は、社会学部の学科一覧で学科ごとの中身も見てみてください。

相談3: 社会学部と文学部、興味がはっきりしない時はどっち?

こういう時は、両方の学部で「教室の外に出る授業」があるかを比べてみてください。

社会学部は、社会調査実習のように外に出て人の話を聞く授業が特徴です。文学部は、文献や作品をじっくり読み込む授業が中心になることが多いです。どちらの時間が楽しそうかを想像すると、答えが出やすくなります。

相談4: 社会福祉の実習はどれくらい大変?

社会福祉士の受験資格に関わる指定科目には、「ソーシャルワーク実習」や「ソーシャルワーク実習指導」があります。実際の福祉の現場で学ぶ科目です。

例えば明治学院大学の社会福祉学科は、ソーシャルワーク実習や社会福祉調査実習などを実践科目として挙げています。現場での学びは準備も多いぶん、人を支える仕事を肌で知れる機会になります。実習の時期や事前の授業は、資料で確かめておきましょう。

気になる大学を2〜3校に絞ったら、資料を取り寄せてゼミや実習の様子を見比べてみましょう。大学の公式サイトから頼めるほか、複数の大学の資料をまとめて取り寄せられる進学情報サイトもあります。

社会学部ドットコム

気になる社会学部の資料を取り寄せて比べたい方へ

社会学部は、同じ学部名でも学科・コース・取れる資格・キャンパスが大学ごとに違います。気になる大学を2〜3校に絞ったら、資料を取り寄せて同じ観点で見比べるのが近道です。資料請求で確かめたい点と、届いた資料の見比べ方をまとめました。

無料社会学部の資料請求で比べる方法を見る

学部・学科の構成や入試方式は年度で変わります。最新の情報は各大学の公式サイトで確認してください。

自分に合う大学の選び方は自分に合う大学の選び方で、卒業後の進路は社会学部の就職先と進路で紹介しています。

よくある質問

社会学部は楽しいと言われるのはなぜですか?

家族、SNS、ファッション、地域など、身近な話題を授業や卒論のテーマにできるからです。自分で調べて理由が分かる瞬間が多いのも、楽しさにつながっています。

社会学部の授業は大変ですか?

統計やレポート、卒論のテーマ決めで苦労する人はいます。ただ、早めに慣れておき、ゼミの先生や先輩に相談すれば乗り越えやすい内容です。

社会学部のゼミは何年生から始まりますか?

大学によって違います。大東文化大学のように1年次から少人数のゼミに所属する大学もあれば、中央大学の社会情報学専攻のように3年次からゼミが始まる所もあります。

社会学部は課題やレポートが多いですか?

大学や授業によって違います。ただ、社会学部は自分の意見を根拠つきで書く場面が多いので、レポートの書き方に早めに慣れておくと楽になります。

社会学部あるあるには、どんなものがありますか?

ニュースを見て「ゼミのテーマになりそう」と考えたり、アンケートの質問の作り方が気になったりすることです。授業で学んだ見方が、日常でも働くようになります。

まとめ

この記事の要点
  • 社会学部の楽しさは、自分の疑問をテーマにできること
  • 4年間は講義、社会調査実習、ゼミ、卒業論文の4段階で進む
  • 公式サイトにはSNSやアニメ、ファッションなど身近なテーマ例が多い
  • 苦労しやすいのは統計、レポート、卒論のテーマ決め
  • ゼミや実習の様子は、資料やオープンキャンパスで確かめる

社会学部は、自分の「なぜ?」を育てるほど楽しくなる学部です。気になるテーマが見つかったら、そのテーマを扱うゼミがある大学を探してみてください。

社会学部ドットコム

社会学部ドットコム 編集部

社会学部で学べること、学科や名前の似た学部の違い、社会学部がある大学の探し方、入試と資料請求での比べ方を、進路を考える高校生と保護者の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次